結婚式場での予算
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正直、彼女との結婚そのものに不安を覚えてしまったぼく。
正式に決まってもいない結婚の話しを両親に話してしまったことも、ちょっと信じられないところがあったが、なにより、それほど貯金がないのに、結婚式場めぐりをしようとは・・・。
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しかも。
安上がりな結婚式ではなく、ちゃんとしたところで披露宴をしなければいけない、と、ぼくに言ってくるとは。
その予算はどこから出てくるのだろうか?
ぼくが出すのが当たり前だと思っているのか、やはり、両親に頼るつもりなのか・・・?
結婚式の資金もそうだが、まさか、その貯金で、新婚旅行は海外へ、なんて言い出すんじゃないのか?
やはり、結婚するなら、経済的な節約家の女の子がいい。
なんて、本当に今さらだけど。
ぼくは考えた。
彼女に自然と結婚をあきらめてはもらえないかと。
それって、ずるい方法なんだろうか?
ぼくは、結婚式の予算について話し合ってみようと考えた。
この間は、ウェディングコーナーを見て、イメージを膨らませるだけになってしまっていたけれど、実際の金額としてだすと、彼女も現実に気がつくことがいっぱいあるのではないかと・・・。
週末のデートで、ぼくは彼女に提案してみたのだ。
一度、結婚式場へ行って、見積もりなるものをとってみないか、と。
何を勘違いしたのか、彼女はぼくが真剣に考えるようになってくれた、と、なぜか喜んでくれていたのだ。
あきらめさせようと思っているとは、口が裂けても言えない。
そして週末。
一応彼女が雑誌で調べた、安めのプランのものを聞きに行くことに決まった。
直前まで、どこに行くか迷っていたので、事前に連絡をせずに行くことになってしまったのだ。
彼女って、こんなにルーズだったかな?
どちらかと言えば、しっかりものだと思っていた。
ぼくは、嬉しくて迷いすぎて、直前まで決められなかったんだな、なんて、彼女をかわいく思うことが出来なくなっていることに気がついた。
これって、いわゆるマリッジブルーというものなのか?
結婚をやめてしまう人までいるというが、こんな感じなのか?
何を見ても、何をしても、悪い方に考えてしまっているような気もするが・・・。
それでも、結婚することに対してまでは、否定的な気持ちになっていないということは、やはり結婚は彼女と、と考えているのか?
自問自答を繰り返しながら、待ち合わせ場所へ向かったのだ。
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